音楽のある生活
最近80歳を超えた母が音楽CDを貸してほしいと言うので、私のお気に入りCDを何枚か貸す事になった。
しばらく経ち母が私に言ってきた
『ベッドに横になりながら山を眺め、音楽を聴いている時間が今一番の幸せ。今までこんな幸福感を感じた事はない。人生で音楽という素晴らしい世界があると言う事をこの歳になって初めて知った』と。
私はその言葉を聴いて本当に嬉しかった
母に『一体どんな音楽を聴いているの?』と聞くと『スラヴァのアヴェマリア』だと言う。
そのアルバムは私にとっても思い出深いCDで十数年前、身体を壊し寝たきり生活を送っていた時にずっと聴いていた音楽… 当時このCDを聴くと不思議と精神が癒され安心して眠りにつけると言う、まるで薬のような音楽だった。それを聴くと辛い思いが蘇ってくる気がして長い間怖くて聴けなかった。 最近改めて聴いたのだが、やはり素晴らしく美しかった
『アヴェマリア』と言えば日本ではシューベルトのアヴェマリアが一番有名だか、そのアルバムにはリスト、トスティ、ストラヴィンスキー、サンサーンスなど一流作曲家のアヴェマリアが並んでいる。特にカッチーニとモーツァルトが素晴らしい
スラヴァは男性カウンターテナーが脚光を浴びる火付け役となった人で全世界で大ブレイクした名盤
プロデューサーにはかのピンクフロイドを手掛けたグレッグ・ウォルシュの名前もあるから驚きだ
とにかく素晴らしい音楽には人間の本質に訴えかけるような何かが潜んでいるのは間違いない
特にアヴェマリアと言う特別な存在をテーマに超一流作曲家たちがメロディをのせているのだから普通な訳がない…
ご存知である方もご存知でない方も是非聴いて欲しい(今どきなのでYouTubeでスラヴァ アヴェマリアと検索したらすぐに聴ける。なんと便利な世の中!)
80歳を超えた母の世界を一変させた『音楽の力』はやはり素晴らしい